プレイング・マネジャーが抱える5つの悩みと、その解決法

プレイング・マネジャーとは、営業の第一線に立ちながら、
「管理職」として部下のマネジメントもおこなう立場の人をいいます。

今日は、そんなプレイング・マネジャーが抱える代表的な5つの悩みと、
その解決法について紹介します。

一人二役でがんばるプレイング・マネジャーの応援ブログになれば幸いです。

 

悩み1:いつも時間に追われて忙しい

プレイング・マネジャーとは、プレイヤーとしての業務、マネジャーとしての業務を同時進行で進めなくてはなりません。

 

そのため業務量が多く、「いつも時間に追われて忙しい」といった悩みを抱えています。

 

では、そんな悩みを解決するにはどうしたらいいのでしょうか。
解決策は3つあります。

 

(1) 無駄を減らす
仕事をする上で、非効率な時間(=無駄)を減らすようにしましょう。

 

例えば、下記のような取り組みができます。

デスクを整理整頓し、探し物をしている時間を減らす

PCのデスクトップを軽くし、PCの起動を早くする

生産性の落ちる残業を減らし、朝型の仕事術に切り替える

終了時間を過ぎても終わらない、会議を無くす

同僚との雑談を減らす

長電話を控える

メールを開いたら、先延ばしせず、その場ですぐに返信をする

 

忙しくて時間がないプレイング・マネジャーだからこそ、
無駄を減らして、「時間の“質”を高める」ようにしましょう。

 

(2) 時間がなくて、後回しになっている仕事を予定として書き込む
皆さんは、「時間があるときにやろう」と考え、後回しにしている仕事はありませんか。

 

プレイング・マネジャーの場合、日々の仕事に追われ、
「チーム戦略」や、「部下・自分自身の能力開発」が疎かになるといった傾向があります。

 

つまり、上記のような「重要だけど、緊急ではない仕事」が、
二の次、三の次になってしまうのです。

 

では、どうしたらいいのでしょうか。

時間がなくて、後回しになっている仕事を、
スケジュールに予定として書き込んでいきましょう。

 

また、後回しになっている仕事を、小出しにちょっとずつ片付けていく習慣を持つといいでしょう。

 

例えば、部下の能力開発であれば、

対象者を1日1人決めて、

コーチング・セッションを兼ねたミーティングを15分間程行う

などの方法があります。

 

つまり、後回しになっている仕事は、
隙間時間を使って、無理なくできることから始めていくことが大切です。

 

(3) 隙間時間を有効に使う
隙間時間である「移動時間」を有効に使うようにしましょう。

例えば、移動中には、下記のようなことができます。

メールをチェックする

スケジュール管理をする

取引先や業界の動向について調べる

自己啓発の本を読む

 

隙間時間ができてから「何をしようか?」と考えても、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
移動時間に何をやるか、前もって決めておくことが大切です。

 

<時間管理に関する記事はこちら>

仕事が早い、仕事が予定通りに進む人のスケジュールの立て方

「緊急度と重要度」だけではない!生産性を上げる、仕事の優先順位の付け方3つ

どの時間帯に何の仕事をすべきか!仕事の生産性と質がアップする時間活用術3つ

突発業務を減らす3つの方法!キーワードは「先手必勝」と「7対3の法則」

状況別!仕事の手戻りを防ぐ3つの指示の受け方

朝型の仕事術!朝集中して仕事を片付ける方法

 

悩み2:部下指導がうまくいかない

プレイヤーとしての能力が高い人ほど、「自分が苦も無くできることが、なんで部下はできないんだ」ともどかしさを感じる傾向にあります。

また、プレイヤーとしてのスキルは、身体で覚えていることが多く、
それを人に伝えるとなると、「どう言語化したらいいか分からない」と悩む方もいます。

 

では、そんなプレイング・マネジャーの「部下指導」のお悩みを解決するには、
どうしたらいいのでしょうか。

 

「コーチング」と「メンバー同士の相乗効果」といった2つの視点で、解決策を紹介します。

 

■コーチングの5カ条

(1) 相手が抵抗を感じる言葉は使わない
例えば、次の質問の内、相手が抵抗を感じない質問をしているのは、どちらですか?

【A】 今回の失敗は何だと思う?

【B】 今回、思うようにいかなかったことは何だと思う?

 

 

 

 

答えは、【B】です。
【A】 のように「失敗」という言葉を使うと、相手は「自分が責められている」「ミスを指摘されている」といった抵抗感を感じます。

それに対して、【B】のように「思うようにいかなかったことは何か」と訊かれると、単純に質問をされていると感じます。

 

つまり、コーチングでは、ネガティブな言葉をいかにオブラートに包んで、
相手に不快を与えない言葉に切り変えるかといったことが大切です。

 

同じ質問をしていても、使う言葉次第で相手の捉え方が変わってきます。
相手が抵抗感を感じる言葉は、極力使わないようにしましょう。

 

(2) ネガティブな話題から入るのはNG
「なんで、今月も売上が達成できないんだ」等、
部下を指摘するようなネガティブな話題から、コーチングを進めるのは好ましくありません。

 

そういったことが度重なると、部下は上司のことを
「顔を合わせれば、いつも説教ばかり言ってくる」と否定的に捉えるようになります。

 

最初の話題としては、下記のような「承認の言葉」を投げかけるといいでしょう。

最近さらに新規開拓を頑張っているんだって。君のバイタリティには感心するよ!

さっそく営業資料の改善をしたんだって。お客様の反応はどう?

取引先のA社が、「君の対応が早いから助かる」と褒めていたよ

 

まず部下のことを褒めて、相手を気持ちよくさせた上で、
コーチングを進めるようにしましょう。

 

(3) ポジティブな成功イメージを持たせる
コーチングでは、部下に「頑張ればやれそうだ」「目標を達成したら得るものが多い」と思わせることが大切です。

 

次の内、部下のやる気に火をつけるのは、どちらの上司の発言ですか?

【A】 ライバル社に負けたら、どうするんだ!

【B】 もしA店で、ライバル社に先駆けて自社商品を納入できたら、
それが突破口になって、そのエリアを新規開拓できるんじゃないか。

 

 

 

 

答えは、【B】です。
【A】 は失敗イメージ、【B】は成功イメージを伝えています。

 

また、【B】の良いところは、「まずA店舗から顧客を開拓する」といった無理のない目標を掲げていることです。
最初から大きな目標を掲げても、中には「自分にはできない」と感じて、最初から目標を諦めてしまう部下もいます。

 

まずは、スモール目標を提示するといったことが大切です。

 

(4) 部下の心に残るようなインパクトのある言葉を使う
「部下が何度言っても同じミスを繰り返す」そんな経験はありませんか。
そんなときに有効なのが、インパクトのある言葉・表現を使って教えるといった手法です。

 

例えば、「ミスのない仕事」を部下に徹底させたいとします。
部下の心に残るのは、次の内どちらの教えですか。

【A】 1回のミスが我が社の命取りになるんだ!

【B】 100-1=0

注釈:「100-1=0」とは、100人のお客様のうち、たった一人のお客様に不快な思いをさせてしまうと、これまで築いてきた組織の信用がゼロになってしまうというサービス学の公式。

 

 

 

 

答えは、【B】です。

 

【A】 は、教えとして間違ったことは言っていませんが、少しインパクトに欠けます。

 

その反面、【B】は、「100-1=0」って何、どういう意味があるの?
と部下がまったく聞いたことがない内容だからこそ、興味を持ちます。
また、1度聴いたら忘れないインパクトのある内容です。

 

このように、部下の心に残る言葉とは何か、そんなことも意識してコーチングを進めていくことで学習効果が高まります。

 

(5) 上司としての具体的なアドバイスを2~3個用意しておく
「コーチングとは、上司が部下に答えを教えてはいけない」そんな先入観を持っていませんか。

 

最初から、アドバイスや答えを安易に教えるのは好ましくありませんが、
部下が、自分の今の課題や、今後のやり方について自問自答ができた後であれば、
上司がプラスでアドバイスをするのは全く問題がありません。

 

部下に対してコーチングをおこなう際は、事前に上司としてのアドバイスを2~3個用意した上で望むといいでしょう。

 

例えば、上司のアドバイスには下記のようなものが含まれます。
よかったら参考にしてください。

先輩の〇〇さんを参考にするといいよ。

他部門だけど、〇〇さんはこういう分野について詳しいから、困ったら訊いてごらん。

~するのには、〇〇したらどうかな?

 

以上、コーチングの視点から、部下指導の解決策を5つ紹介しました。

 

■メンバー同士の掛け合わせで、相乗効果を図る
次は、部下指導まで手が回らないプレイング・マネジャーにおすすめの育成法を紹介します。

 

それは、「メンバー同士の掛け合わせで相乗効果を図る」といったやり方です。
簡単に言ってしまうと、「メンバー同士で刺激を受け合って、切磋琢磨し合う」そんなやり方です。

 

では、具体的に見ていきましょう。

例えば、やる気があって行動力もあるが、結果が伴わない新人の営業マンがいたとします。
この場合、どの先輩社員の営業に同行をさせるのがいいでしょうか。

【A】 営業歴20年のベテラン社員。ただ、最近やる気が下がっているように見える。

【B】 営業歴7年の中堅社員。戦略を練り、冷静に営業を進めるタイプ。

 

 

 

 

答えは、【A】です。

「やる気のある新人」と「やる気の下がっているベテラン社員」を一緒にさせることで、
ベテラン社員は、新人時代の情熱ややる気を思い出すきっかけになります。

 

また、新人にとっても、営業歴20年のベテラン社員と過ごす時間は、
多くのことを学び、吸収するいい機会となります。

 

このように、お互いにとって得るものが多いメンバー同士を組み合わせるといった事も、
部下指導の一つです。

 

それを行うには、普段から部下の長所・短所をよく観察し、
相乗効果を発揮するメンバー同士の組み合わせを考える習慣を持つことが大切です。

 

悩み3:上司が自分の大変さを分かってくれない

プレイング・マネジャーの中には、「上司が自分の大変さを分かってくれない」「ただでさえ大変なのに更に過酷な目標を要求してくる」といった上司に対する不満を感じている人も少なくありません。

 

では、そんな悩みを持っているプレイング・マネジャーはどうしたらいいのか。
解決策は3つあります。

 

(1) 客観的なデータを示して、理解を求める
自分の置かれている状況を上司に分かって欲しいのであれば、
どの程度大変なのか、残業時間、抱えている仕事の量、訪問件数、成約率などの客観的なデータを示して、上司に理解を求めましょう。

感情的にならずに、冷静かつ、客観的に伝えるのがポイントです。

 

(2) 上司の心情や立場を理解する
「この部下は、俺の気持ちや立場をよくわかってくれている」と思えば、上司もあなたに対して協力的になります。

「上司がいまどんな課題を抱えていて、何に悩んでいるのか」そんなことも察せられるプレイング・マネジャーになりましょう。

 

上司に対して、「〇〇の件でお忙しそうですね。私で何かお手伝いできることがありましたら、何なりとおっしゃってください」と声をかけることも大切です。

相手にして欲しい事があったら、まず自分が相手に対してそれをやる
そんな考え方をもっていると味方や協力者が増えます。

 

(3) 胸の内を打ち明けられる存在を1人でも持つ
同期や、同じプレイング・マネジャーの仲間、学生時代の友人、家族など、悩みを打ち明けられる存在を1人でも持つようにしましょう。

話を聴いてもらうだけで、心が軽くなります。
自分一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。

 

悩み4:プレイヤーとしての成績が下がる

マネジャーの業務に追われ、「プレイヤーとしてのパフオーマンスや、成績が落ちる」といった悩みを抱えているプレイング・マネジャーもいます。

 

では、そんなプレイング・マネジャーの悩みを解決するにはどうしたらいいのでしょうか。
解決策は2つあります。

 

) 目標を達成しやすい仕掛けを作る
忙しい中で、個人目標を達成するには、「効率よく結果を出す」ことが大切です。

 

例えば、自分が最も得意とする地域、顧客、商品を集中的に攻めることで、
少ない時間でも成果を出せるようになります。

 

自分の営業スタイルをよく分析し、「どんな方法だったら効率がいいのか」を考える習慣を持つようにしましょう。

 

(2)他のプレイング・マネジャーと協力する
自分の置かれている状況を一番よく分かっていて、大変さを共感してくれるのは、他部署のプレイング・マネジャーたちです。

同じ立場だからこそ、壁にぶちあたったときの乗り越え方や対処法を教えてくれる可能性があります。

自分と同じ立場のプレイング・マネジャーと、まめに情報交換をとるようにしましょう。

 

悩み5:ストレスが溜まる

プレイング・マネジャーの中には、業務量の多さ、上司と部下の板挟みなどの理由からストレスをため込む方がいます。

では、そんなプレイング・マネジャーの悩みを解決するにはどうしたらいいのでしょうか。
解決策は3つあります。

 

(1) 気分転換をする
ストレスはため込まず、こまめに発散させることが大切です。

例えば、職場では下記のような気分転換をするといいでしょう。

目を閉じて、目の疲れをとる

お茶を飲んで一服する

身体を伸ばして、リラックスする

外の景色を眺める

 

(2) ネガティブな感情を紙に書き出す
ネガティブな感情を抱えているときには、その思いや心境を紙に書き出してみるのがお勧めです。

書くことによって気持ちが整理されたり、ただの取り越し苦労であることに気が付いたり、自分自身の悩みを客観的に把握することができます。

 

(3) 今日あったいいことを手帳に書き出す
ストレスを抱えているときには、どうしても後ろ向きな考え方をしがちです。
そうならないためにも、今日あったいいことを手帳に書き出す習慣を持つようにしましょう。

 

書く内容は、下記のような箇条書きスタイルで構いません。

上司から、「いつもありがとう」と声をかけてもらった

部下のAさんが、~をできるようになった

自己啓発本を1冊読み終えた

 

今日あったいいことを書きためておくと、手帳を見返したときに、幸せな気分になります。
また、今の自分の置かれている状況に、感謝の気持ちを持てるようになります。

 

毎日書くのは大変という方も、何かいいことがあった時にメモに残しておくと、頑張る原動力になります。
ぜひ、実践してみてください。

 

まとめ

以上今日は、プレイング・マネジャーが抱える代表的な5つの悩みと、
その解決法について紹介しました。

 

悩み1:いつも時間に追われて忙しい
(1) 無駄を減らす
(2) 時間がなくて、後回しになっている仕事を予定として書き込む
(3) 隙間時間を有効に使う

 

悩み2:部下指導がうまくいかない
■コーチングの5カ条
(1) 相手が抵抗を感じる言葉は使わない
(2) ネガティブな話題から入るのはNG
(3) ポジティブな成功イメージを持たせる
(4) 部下の心に残るようなインパクトのある言葉を使う
(5) 上司としての具体的なアドバイスを2~3個用意しておく
■メンバー同士の掛け合わせで、相乗効果を図る

 

悩み3:上司が自分の大変さを分かってくれない
(1) 客観的なデータを示して、理解を求める
(2) 上司の心情や立場を理解する
(3) 胸の内を打ち明けられる存在を1人でも持つ

 

悩み4:プレイヤーとしての成績が下がる
(1) 目標を達成しやすい仕掛けを作る
(2) 他のプレイング・マネジャーと協力する

 

悩み5:ストレスが溜まる
(1) 気分転換をする
(2) ネガティブな感情を紙に書き出す
(3) 今日あったいいことを手帳に書き出す

 

どれか一つでも実践していただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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