状況別!心理学を用いた営業テクニック21選

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今日は、「状況別!心理学を用いた営業テクニック21選」を紹介します。

 

営業で、結果を出したい

お客様から、紹介を貰える営業マンになりたい

と考えている方の一助になれば幸いです。

 

■初対面での印象アップ

(1)「身だしなみ・名刺の見せ方」を工夫して自分をより魅力的に見せよう!ハロー効果

【ハロー効果とは…】

ハロー効果には、「ポジティブ・ハロー効果」と「ネガティブ・ハロー効果」の2つがあります。

 

ポジティブ・ハロー効果」とは、相手の優れた特徴を目にすると、

他の特徴も、実際以上に高く評価することを言います。

 

<一例>

有名大学を卒業した人に対して、

「仕事ができそうだ」といったプラスの先入観を持つ 。

 

 

ネガティブ・ハロー効果」とは、相手に対して最初に悪い印象を持つと、

その他のことに対しても、実際以上に低く評価することを言います。

 

<一例>

遅刻をした初対面の相手に対して、

「だらしない、いい加減な人」だというレッテルを貼る。

 

 

突然ですが、皆さんに質問です。

「この人、仕事が出来そうだな!」と思うのは、次の内どちらの営業マンですか。

 

【A】清潔感ある身だしなみに、名刺には、「ファイナンシャルプランナー」、「2016年度  営業MVP受賞」と記載されている。

【B】よれよれのYシャツに、伸びきった髪の毛。名刺には「部署名」や「氏名」等の基本事項しか記載されていない。

 

 

 

 

答えは、【A】です。

 

【A】は、清潔感のある身だしなみに、

保有資格」「これまでの実績」といった“自分の売り”が名刺に盛り込まれていることで、

ポジティブ・ハロー効果が働いています。

 

それに対して【B】は、「だらしのない外見」と「特徴のない名刺」のせいで、

ネガティブ・ハロー効果が働いています。

 

 

営業マンは、自分をより魅力的に見せる工夫が必要です。

 

外見の印象をアップさせたいと思っている方には、パーソナルカラー診断がおすすめです。

 

自分に似合う色を身に付けると、

肌が美しく見えたり、明るく爽やかな印象を与えることができます。

 

 

自分のスキルをアピールしたいと思っている方は、名刺交換での一工夫が大切です。

 

名刺には、「保有資格」・「これまでの実績」を載せるようにしましょう。

 

会社の規定で、名刺の記載項目を変更できないという方は、

名刺交換をする際に、口頭で自分の売りを伝えるようにしましょう。

 

先ほどの【A】の事例であれば、こんな言い方ができます。

 

2016年度の営業MVPを受賞した〇〇と申します。

「□□□な営業」をモットーにしています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

〇〇と申します。

ファイナンシャルプランナーの資格を持っておりますので、

資金に関するお悩みも、お気軽にご相談ください。

 

名刺交換=自分を売り込むチャンス」です。

名刺交換の際には、一言自己PRを添えるようにしましょう。

 

(2)同世代のお客様とは、子供の頃に流行った話題で盛り上がれ! エピソード記憶

【エピソード記憶とは…】

子供の頃によく聞いていた曲を聞くと、当時の思い出が蘇ってくるなど、

「思い出」と「体験」を結び付けて覚えている記憶のことをエピソード記憶と言います。

 

皆さんもこんな経験はありませんか。

相手が同世代だと分かると、一気に親しみがわく

同世代の相手と、子供の頃に「流行っていたもの」・「好きだった歌手」の話題で意気投合してしまった

etc…

 

営業をしていると、同世代のお客様と接する機会があります。

 

そんなときには、

〇〇さんは、何年生まれですか?

子供の頃、△△とか見ていませんでしたか?

と思い切って話題を振ってみましょう。

 

警戒心が強く話をしてくれないお客様とも、一気に打ち解けることができます。

 

(3)一生懸命な姿は応援したくなる!? アンダードック効果

【アンダードック効果とは…】

アンダードック効果とは、頑張っている人や、不利な立場の人を応援したくなる心理のことを言います。

 

では、皆さんに質問です。

アンダードック効果が期待できる営業マンの行動は、次の内どれでしょうか。

(複数回答可)

 

【A】スーツではなく、作業着で訪問する

【B】何度も手直しをした図面を、さり気なくお客様に見せる

【C】カバンではなく、スーツケースで訪問をする

【D】使い込んだ仕事道具をさりげなく見せる

 

 

 

 

答えは、【A】【B】【C】【D】全て正解です。

どんな方法にせよ、お客様に頑張っている姿が伝わればOKです。

 

筆者は営業に行く際、必ずスーツケースで訪問するようにしています。

 

荷物が多いというのもありますが…、スーツケースで訪問すると

「寒い中、何件も回って大変だねー」と半分くらいの方から声を掛けていただきます。

 

営業に行って上手くいったとき

自分はどんな行動をしていたのかを振り返るようにしましょう。

 

そうすると、何がアンダードック効果に繋がっていたのか、

自己分析ができるようになります。

 

 

■お客様の購買意欲を刺激する商品説明の仕方

(4)お客様の悩みをピンポイントで質問するバーナム効果

【バーナム効果とは…】

誰にでも当てはまることを言われたにも関わらず、

それが、自分だけに当てはまっているように勘違いしてしまうことをバーナム効果と言います。

 

 

では、バーナム効果を営業に使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

次の内、「自分のことをよく分かってくれているなー」とお客様がつい思ってしまうのは、

営業マンのどのセリフですか。

 

【A】ご自宅に関して、何かお悩みはありませんか。

【B】ご自宅のお風呂掃除が、大変ではありませんか。

 

 

 

 

答えは、【B】です。

【B】のようにお客様が抱えている悩みをピンポイントで質問することで、

「そうなのよ、お風呂のカビ取りが大変でね~!」といった具合に、

お客様が自分の実情や困っていることを話してくれるようになります。

 

それは、自分の悩みをピンポイントで言い当てられると、

この営業マンは、自分のことをよく分かってくれている

この営業マンは、なんだか信頼できそう

という心理がお客様に働くからです。

 

それに対して、【A】のように漠然とした質問では、

営業マンに対して「売りつけられるのではないか」という不信感を持つようになります。

 

お客様との距離を一気に縮めたいのであれば、

お客様が抱えている悩みをピンポイントで質問するようにしましょう。

 

霊能力者でもないし、お客様の悩みをピンポイントで言い当てられないよ…

と思った方も安心してください。

 

大抵のお客様が抱えている悩みを、具体的に質問すれば大丈夫です。

 

(5)デメリットとメリットの両方を説明して、説得力アップ!両面提示

【両面提示とは…】

デメリットとメリットの両方を提示することを「両面提示」と言います。

 

皆さんに質問です。次のうち「胡散臭い」と感じる説明はどちらですか。

 

【A】洗濯乾燥機を使うと、洗濯物が乾かない雨の日でも安心です。

また、洗濯物を干す手間が省け、外干しのように花粉や排気ガスがつく心配もありません。

 

【B】通常の洗濯機よりもお値段は張りますが、乾燥機つきなので、洗濯物を干す手間が省けます。家事を効率よくおこないたい方に、おすすめです。

 

 

 

 

答えは、【A】です。

メリットが3つ以上続くと、お客様は胡散臭いと感じます。

また、お客様は、商品をゴリ押しされているように感じ、警戒してしまいます。

 

それに対して【B】は、デメリットを伝えたあとで、メリットを伝えています。

 

 

お客様としては、デメリットも把握したうえで、「買う・買わない」の判断をしたいと考えています。デメリットを伝えることは、客様の意思決定を促すことに繋がります。

 

また、デメリットを伝える営業マンは、

正直で誠実

真摯に対応してくれている

といったプラスの印象を与えることができます。

 

商品の説明をするときには、

デメリットを言ったあとに、メリットを伝えるようにしましょう。

 

メリットを最後に言うのは、

最後に言われたことの方が、お客様の記憶に残りやすいからです。

 

(6)お客様がイメージできる身近な数字を使うシャルパンティエ効果

【シャルパンティエ効果とは…】

同じ重さの物でも、イメージで「重い・軽い」と判断してしまうことをシャルパンティエ効果と言います。

 

例えば、「1kgの鉄アレイ」と「1kgの綿あめ」どちらが重いですか。

 

どちらも同じ重さですが、

「イメージ的に、鉄アレイの方が重そう」と感じたのではないでしょうか。

 

このように、もともと持っているイメージによって、

錯覚を起こす事をシャルパンティエ効果と言います。

 

 

では、シャルパンティエ効果を営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

次の内「効果がありそう!買ってみたい」と思うのは、どちらの商品ですか。

 

【A】毎日30分のご利用で、腹筋300回分の効果があります。

【B】毎日30分のご利用で、90カロリーを消費します。

 

 

 

 

大抵の方が、【A】の説明に魅力を感じたのではないでしょうか。

 

でも実際は、【A】も【B】も同じことを言っています。

 

腹筋は、「100回やって、30カロリーを消費する」と言われています。

つまり、「腹筋300回だと、90カロリーを消費する」ことになります。

 

同じ内容でも、言い方を変えるだけで、お客様の受けとる印象が変わってきます。

 

商品の魅力を伝えるときには、

お客様がイメージできる身近な数字を使うようにしましょう。

 

(7)3つの選択肢の中から選んでもらうコントラスト効果

【コントラスト効果とは…】

非常に高価なA商品を見た後に、それよりも安価なB商品を見ると、

普段なら手が出ないB商品が安く感じられることをコントラスト効果と言います。

 

<一例>

50万円のコートを見た後に、10万円のコートを見ると、

10万円のコートが安く感じられる。

 

 

では、「コントラスト効果」を営業に使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

次の価格表示のうち、お客様が検討しやすいのはどちらですか。

 

【A】ジム月額使用料9,800円 (回数制限なし)

 

【B】選べる3つのジム使用料

週1回プラン5,500円/月

週2回プラン7,000円/月

行き放題プラン9,800円/月

 

 

 

答えは、【B】です。

 

【B】のように3つの選択肢の中から選んでもらう方が、

価格が、安いのか・高いのか

自分のライフスタイルにあっているのはどのプランなのか

を比較検討しやすくなります。

 

それに対して【A】は、比べる対象がないので、判断に迷ってしまいます。

 

いま一歩お客様の購買意欲を刺激できていないという方は、

複数の価格プランを提案するようにしましょう。

 

また、高額商品が売れないという方は、

「売りたいと思っている商品」よりも更に高額な商品を

最初に提案するようにしましょう。

 

そうすると、高いという理由から購入を断られるケースが減っていきます。

 

(8)「皆が持っている」と自分も買いたくなる!? 同調効果

【同調効果とは…】

皆が持っているから、自分も欲しい

流行に乗り遅れたくないから、取り敢えず買っておこう

行列ができているお店だから、自分も並んでみよう

といった心理を同調効果といいます。

 

では、同調効果を営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

例えば、次のうち「皆が持っているから自分も欲しい」と思うのは

どちらの商品説明ですか。

 

【A】86%の方が、ご自宅にWi-Fi環境(無線ラン)があると答えています。

最近では、お孫さんと一緒にネットゲームやYouTubeを楽しみたいといった理由で、

Wi-Fiを設置されるご年配のお客様が増えてきました。

 

【B】無線ランの良いところは、コードを繋がずにどこでもネットが楽しめることです。

ノートPCを書斎や寝室、リビングなど複数のお部屋で使う場合は、断然、無線ランがおすすめですよ。

 

 

 

 

 

 

 

答えは、【A】です。

 

【A】の説明だと、

えっ、86%の人が無線ランを使っているの

年配の方も、無線ランを使い始めている!

自分もそろそろ無線ランを使い始めないと、まずいのでは?

といった気持ちになります。

 

それに対して【B】は、無線ランの利便性は分かるけど、

そんなに焦って使うほどでもないかな…といった感じです。

 

このようにお客様の購買意欲を刺激したいのであれば、

皆が、持っている

皆が、使っている

という事を具体的な数字を使ってアピールをするようにしましょう。

 

このとき、これまで購入されていなかったお客様も

こんな理由で、購入を始めていますよ」といった事例を添えられると、

よりお客様の購買意欲に火をつけることができます。

 

(9)「残りわずか」と言われると欲しくなる!? 希少性の原理

【希少性の原理とは…】

入手が困難な物ほど、価値のある物だとみなすことを希少性の原理と言います。

 

では、次のうち「希少性の原理」に含まれるのはどれですか。

(複数回答可)

 

【A】先着100名様に〇〇をプレゼント

【B】3日間だけの特別価格

【C】限定生産のため在庫がなくなり次第、販売終了です。

 

 

 

 

 

答えは、【A】【B】【C】すべて正解です。

 

希少性の原理では、

特典の限定性

期間の限定性

の限定性

この3つをアピールすることが大切です。

 

 

■お客様の意思決定を促す方法

(10)お客様の悩みに寄り添う カタルシス効果

【カタルシス効果とは…】

心の内にある様々な不安、ストレス、苦悩などを言葉にして表現することで、

その苦痛が解消され、安堵感を得ることをカタルシス効果と言います。

 

では、カタルシス効果を営業で活かすタイミングは、次の内どれでしょうか。

 

【A】お客様の現状の不満、お困り事をヒアリングするとき

【B】お客様が、「買う・買わない」の検討をしているとき

 

 

 

 

 

答えは、【A】・【B】ともに正解です。

 

特にここで重要なのは、【B】です。

 

お客様が、「買う・買わない」のを検討をしているときには、

本当にいま買うべきなのか

他社の商品ともっと比較検討するべきではないか

などと悩むものです。

 

そんなときには、

絶対に買うべきですよ

今なら、〇〇の特典もついていますよ

などの「押し売り」をしてはいけません。

 

そうすると、この営業マンは

「私の悩み・不安な気持ちを分かってくれていない」と感じ、

お客様が離れていってしまいます。

 

お客様が「買う・買わない」の判断で迷っているときには、

購入にあたって、何か不安な点はありますか?」と尋ね、

お客様の話を親身に聴くようにしましょう。

 

このとき、

お客様の話を復唱する

反論・否定をしない

というのがポイントです。

 

(11)お客様の周りで、商品を購入した人がいないかを質問する ピアプレッシャー

【ピアプレッシャーとは…】

人は、「仲間から認められたい」、「疎外感を感じたくない」という思いから、

自分が周囲にどう見られているかを常に気にする傾向にあります。

 

そのせいで、「仲間や社会と同じ考え・行動をしなくてはならい

という圧力を感じることをピアプレッシャーと言います。

 

では、ピアプレッシャーを営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

こんな時に使います。

 

例えば、「お客様と商談をしていて、なかなか話が前に進まない」

そんな経験はありませんか。

 

では、そんなお客様に対して、どんな言葉をかければいいのでしょうか。

ピアプレッシャーの心理学を基に考えてみましょう。

 

【A】最近、職場やお仲間で〇〇を購入されたお客様はいませんか。

【B】〇〇の商品のどんな点にメリットを感じていますか。

 

 

 

 

 

答えは、【A】です。

 

【A】の質問をして、お客様が「Yes」と答えてくれた場合は、

自分の周りでも買い始めているし、自分もそろそろ買わなきゃまずいのかな

自分の年齢的にも、今が買い時なのかな

といった風に、お客様が自問自答を始めます。

 

【A】の質問をして、お客様が「No」と答えた場合でも、下記の話題を振れば、

ピアプレッシャーの心理学を使って、お客様の意思決定を促すことができます。

 

お客様のような30代の方が、△△といった理由で商品を購入されていくケースが多いですよ。

お客様のような△△のお悩みを持った方が商品を購入されて、

「△△が改善された」といったお声を多数いただいております。

 

要は、「自分と似たような境遇の人が商品を買っているし、自分もいまが買い時なのではないか」とお客様に思っていただければOKです。

 

(12)お客様は、特別感に弱い!? ハード・トゥ・ゲット・テクニック

【ハード・トゥ・ゲット・テクニックとは…】

人間の「特別扱いされたい」という欲求を満たすことで、

相手からの信頼を得ることをハード・トゥ・ゲット・テクニックと言います。

 

では、ハード・トゥ・ゲット・テクニックを営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

次の内、お客様が「特別感」を感じるのはどれですか。

(複数回答可)

 

【A】〇〇さんだから、お話しさせていただきますが…

【B】ここだけの話ですか…

【C】御社用に特別プランをご用意しました

【D】いつもお世話になっている〇〇様に先行してご案内です

【E】御社はお得意様ですので、お値引きさせて頂きます

 

 

 

 

 

答えは、【A】【B】【C】【D】【E】全て正解です。

 

ハード・トゥ・ゲット・テクニックの注意点は1つです。

多用しすぎないことです。

ここぞという時に使うようにしましょう。

 

例えば、「ここだけの話ですが・・・」という話の前振りが、

商談中に3個も5個もでてきたらどうでしょう。

 

ここだけの話じゃないじゃん

誰に対しても、その話していそう

とお客様に不審がられてしまいます。

 

また、「御社だけ特別にお値引きを致しました」と言っておいて、

どの企業に対しても値引きをしていたらどうでしょう。

 

それを知ったお客様は、ショックですよね。

 

嘘ではなく、

事実に基づいて、「特別感」をだすことが大切です。

 

(13)交渉時に二択で迫る ダブルバインド

【ダブルバインドとは…】

二つの選択肢を示し、相手にどちらか一つを選んでもらうように仕向け、

どちらを選んだにしても、示し手の得になるようにすることをダブルバインドと言います。

 

では、ダブルバインドを営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

例えば、次のうち「お客様にNoと言わせない」質問の仕方ができているのはどちらですか。

 

【A】弊社の商品について、どう思いますか。

【B】弊社のAプラン、Bプランだったらどちらがいいですか。

 

 

 

 

 

答えは、【B】です。

 

Aプラン、Bプランのどちらがいいですか」という訊き方をすれば、

「AもBもどちらも要らない」と答える人はほとんどいません。

 

二択で訊かれると、「どちらかを選ばなきゃ」という心理が働き、

お客様は断りづらくなります。

 

このとき、

お客様に、どういった理由でそれを選んだのかを訊く

選んだ理由を基に、お客様に最適な提案をおこなう

ことで商談の成約率が高まります。

 

クロージングが上手くいかないという人は、

二択でお客様の意思決定を促すようにしましょう。

 

(14)小さい要求から徐々に要求のハードルを上げていく フット・イン・ザ・ドア・テクニック

【フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは…】

小さい要求から、徐々に要求のハードルを上げていくことを、フット・イン・ザ・ドア・テクニックと言います。

 

例えば、こんなやり取りがフット・イン・ザ・ドア・テクニックに該当します。

 

営業:10社様限定で、無料の求人広告のキャンペーンをおこなっています。

サイズはこれくらいになりますが、試しにやってみませんか。

お客様:えっ、無料なの。じゃあ試しにやってみようかな。

 

(数週間後…)

営業:前回の求人掲載はいかがでしたか。

お客様:問い合わせもあったし、なかなか良かったよ。

 

営業:ありがとうございます。

では引き続き、〇万円で前回同様のサイズで求人広告をだしてみませんか。

お客様:そうだなー、やってみるか!

 

 

人は、いきなり難易度の高い要求をされても、承諾することはできません。

しかし、最初に簡単な要求を行うことで、本来の要求を受け入れてもらいやすくなります。

 

では、営業マンがお客様に対して、フット・イン・ザ・ドア・テクニックを行う場合、

どのようなものが考えられるでしょうか。

 

次の内、フット・イン・ザ・ドア・テクニックに当てはまるのは、どれだと思いますか。

(複数回答可)

 

【A】無料のイベント(セミナー、相談会)を開催する

【B】お客様にサンプルを配る

【C】初回のみ、無料で仕事を引き受ける

【D】少額の商品で実績をつくってから、高額の商品を提案する

【E】早期申込をしたら、特典がつくようにする

 

 

 

 

 

答えは、【A】【B】【C】【D】です。

 

【A】【B】【C】のように、まずは「無料」や「お試し」といった、

お客様が受け入れやすい提案をするといいでしょう。

 

 

また、【D】のように、少額の商品から、徐々に受注の幅を広げていくのもいいでしょう。

 

例えば、最初は、玄関のリフォ―ム。

これでいい仕事をして、次は、リビングのリフォ―ムの提案をするなど、

「実績」と「信頼」を積み重ねることで、徐々に要求のハードルを上げていきます。

 

(※【E】は、希少性の原理の「特典の限定性」のことを言っているので、今回のフット・イン・ザ・ドア・テクニックには当てはまりません。)

 

(15)ハードルの高い要求をし、一度断られてから、本当に頼みたいことを伝える ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック

【ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは…】

門前払いされるくらいの無理な要求をして、一度断られてから、

本来頼みたい要求をすることをドア・イン・ザ・フェイス・テクニックと言います。

 

例えば、こんなやりとりがドア・イン・ザ・フェイス・テクニックに該当します。

 

営業:半年間、新聞をとってくれませんか。

お客様:半年なんて無理よ~!

営業:では、試しに1カ月間購読してみませんか。

お客様:まぁ、1カ月間だけならいいわよ。

 

 

ではなぜこのとき、お客様は「1カ月間だけなら」と承諾してくれたのでしょう。

 

【A】営業マンの大変さが分かったから

【B】「営業マンが譲歩してくれたのに、それを断るのは申し訳ない」と思ったから

 

 

 

 

答えは、【B】です。

 

譲歩されると人は断りづらくなります。

その心理をついたのが、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックです。

 

「本来売りたい商品が、売れない」と悩んでいる方は、

それよりも高額な商品を最初に提案してみてはいかがですか。

 

(16)「お客様の生の声」を届けて、クロージング前の不安を取り除く マッチングリスク意識

【マッチングリスク意識とは…】

マッチングリスク意識とは、商品を購入する前に、「自分に合わなかったらどうしよう」と不安になる心理状態のことを言います。

 

では、商品購入前のお客様の不安を解消するにはどうしたらいいのでしょうか。

皆さんも一緒に考えてみましょう。

 

【A】「返金保証・返品保証」について説明する

【B】「長期保証」について説明する

【C】「無料サンプル」を配布する/「無料お試し」のご案内をする

【D】お客様の声を届ける

 

 

 

 

答えは、【A】【B】【C】【D】すべて正解です。

 

【A】【B】のような「返金・返品・長期保証」制度がある場合は、

購入前にしっかりとお客様に説明をしておく必要があります。

 

【C】の「無料サンプル・無料お試し」は、

実際に使用してみないと向き不向きが分からない商品・サービスに有効です。

(化粧品、教育産業など)

 

【D】の「お客様の声」というのは一番説得力があります。

 

例えば、下記のような方法で「お客様の声」を届けるといいでしょう。

お客様の声を冊子にして渡す

お客様の声をweb上に掲載する。

「既存顧客」と「商品の購入を悩まれているお客様」との間で交流会を開く

etc・・・

 

人には、リスクを避けたいという習性があります。

 

それをしっかと汲み取り、お客様が納得して商品を購入できるよう

最後までサポートをしていくことが大切です。

 

 

■ピンチをチャンスに変える起死回生の一手

(17)押してダメなら引いてみる ブーメラン効果

【ブーメラン効果とは…】

説得されればされるほど、反発を感じ、

説得に応じなくなることをブーメラン効果と言います。

 

「買ってください」と営業マンに何度も言われると、

興味のある商品だったとしても、買う気が失せてしまうのは、このブーメラン効果が影響しています。

 

では、ブーメラン効果を営業に使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

例えば、商品の説明をしても、興味を示さないお客様に対して、

どんな対応をするのが適切でしょうか。ブーメラン効果を基に考えてみましょう。

 

【A】諦めないで商品の魅力をアピールし続ける

【B】売場での接客であれば、一旦お客様から離れ、頃合いを見て話しかける

【C】「買わなくても結構ですので、まずはじっくりとご検討ください」と声をかける

【D】「もしお気に召さないようであれば、断って頂いて結構です」と声をかける

 

 

 

 

 

答えは、【B】【C】【D】です。

 

【B】のように店員がいなくなると、お客様はホッとします。

 

また、その反面、商品を説明してくれる店員がいないので

自分1人だと、何を基準に選んだらいいか分からない

もっと商品の説明を聞いてみたい

といった気持ちになります。

 

そのため、時間をあけることで、

先程とは打って変わって、店員の話を真剣に聴いてくれるようになります。

 

 

【C】【D】は、「買わない選択肢もありますよ」と示すことで、

お客様に安心感を与えることができます。

 

また、「買わなくてもいい」と言われると、

「買いたくなる」という人間の心理を上手についているのが特徴です。

 

ブーメラン効果のポイントは、「押してダメなら引いてみる」。

これを念頭に置くようにしましょう。

 

(18)断られた時こそ有効な間接アプローチ戦略

【間接アプローチ戦略とは…】

お客様に対して、それとなくアプローチをすることを間接アプローチ戦略と言います。

 

例えば、お客様から「他社に決めました」と言われたら、皆さんだったらどうしますか。

 

次の内、お客様に対して、「やっぱりこっちと契約をしておけば良かった」

と思わせる魅力的なアプローチができているのはどれですか。

 

【A】断られても食い下がって、自社と契約してもらうよう頼みこむ。

【B】断られたのでスパッと諦めて、次のお客様に行く。

【C】断りを素直に受け入れて、下記のような手紙を送る。

「契約後は、〇〇についてお困りになることがあるかもしれません。

そんなときは、ぜひ私にお声かけ下さい。」

 

 

 

 

答えは、【C】です。

 

お客様の意思決定は、尊重しましょう。

【A】のように断っているのにも関わらず、

しつこく食い下がるのは、お客様にとって迷惑です。

 

契約成立後は、他社の営業マンは、気が緩み、サポートが手薄になることがあります。

 

そのタイミングを狙って、上記の【C】のような手紙が届いたらどうでしょう。

 

やっぱり、「〇〇さんの所にしておけばよかったー」と一瞬気持ちが揺らぎます。

 

また、他社の営業マンに対して、お客様が不満を感じている場合は、

やっぱり「〇〇さんの所にしよう!」と契約を見直してくれるケースもあります。

 

一発逆転のチャンスもあるので、

断られたお客様に対しても、常に誠心誠意対応していくことが大切です。

 

 

■お客様からの信頼を獲得し、紹介を貰う方法

(19)契約後は、追加購入が起こりやすい!? テンション・リダクション

【テンション・リダクションとは…】

一連の出来事が済んでしまうと、緊張が解けて心理的に無防備な状態になることをテンション・リダクションと言います。

 

例えば、スーツを購入しようと思ったのに、

気づけばネクタイや革靴もセットで買ってしまったという経験はありませんか。

 

これは、なぜ起こるのか。

 

それは、購入の決断をした後だと、お客様の気が緩むからです。

 

そのため、「これも追加でいかがですか」と店員から提案されると

「押し売りだ」とは感じずに、

あたかも“自分で選択している” 感覚に陥ってしまいます。

 

 

では、テンション・リダクションを営業で使うと、どうなるのか見ていきましょう。

 

次の内、テンション・リダクションに基づいた営業マンの行動として、

好ましいのはどれですか。

 

【A】お客様が購入を決断したタイミングで、それに付随するオプションを提案する。

【B】お客様が追加購入に対して、歯止めが利かなくなっている場合は、営業マンとして止めに入る。

 

 

 

 

答えは、【A】【B】ともに正解です。

 

ここで特に重要なのは、【B】です。

 

お客様が追加購入に対して、歯止めが利かなくなっている場合には、

営業マンとして止めに入る勇気を持ちましょう。

 

例えば、こんな風にお客様に声をかけていきます。

このオプションは、お客様のためにならないので辞めておきましょう。

これよりも、〇〇の方がお客様に合っていると思いますが、いかがですか。

etc・・・

 

目先の利益よりも、

お客様にとって何がベストなのか」を考えられる営業マンでありましょう。

 

(20)お客様をいい意味で裏切る  エスカレーター効果

【エスカレーター効果とは…】

人は、思い込みに反したものに違和感を感じる。これをエスカレーター効果といいます。

 

思い込みが「いい意味で」裏切られると、お客様の印象に残ります。

 

例えば、お客様は営業マンに対して、どんな思い込みを持っていると思いますか。

 

【A】営業マンは、商品をガンガン売り込んでくる

【B】営業マンは、売ったら売りっぱなしだ!

 

では、この思い込みを「いい意味で裏切る」にはどうしたらいいのでしょうか。

 

 

【A】に関しては、

「こちらの商品は、お客様にはおすすめしません!」と

予想外のトーク、提案をしてみましょう。

 

【B】に関しては、

下記のような取り組みを行い、購入後のアフターフォローを手厚くするようにしましょう。

 

定期的に訪問する

定期的にニュースレターを送る

役立つ情報をメルマガで発信する

etc…

 

 

お客様をいい意味で裏切ることができれば、

口コミで評判が広がったり、紹介を貰えるようになります。

 

〇〇さんに出会って、営業マンのイメージが変わった」と言ってもらえるような

そんな営業マンを目指しましょう。

 

(21)購入直後は紹介が出やすくなる!? 認知的不協和

【認知的不協和とは…】

矛盾する二つの認知をした場合、自分にとって不都合な方の認知を変えようとする事を認知的不協和と言います。

 

例えば、「これがベストだ!」と思って商品を購入したのに、

実際届いてみると、使いづらかったり、イメージした物と違っていたという経験はありませんか。

 

また、どんなにいい商品・サービスだったとしても、

もう少し、他社と比較をすれば良かったかな

もう少し待っていれば、安くなったかも

など、若干の心残りがあるものです。

 

ではこんな時、人は何をするのかというと、

その商品の良い所を見つける

周囲にその商品の良さをアピールする

ことで、自分の行動を正当化しようとします。

 

 

では、このような認知的不協和の状態を、営業で活かすにはどうしたらいいのでしょうか。

次の内、当てはまるのはどれですか。

 

【A】購入直後に、お客様にアンケートを書いてもらう。

【B】購入直後に、お客様から紹介をもらえるような仕組みを作る。

 

 

 

 

答えは、【A】【B】ともに正解です。

 

アンケートに協力してもらい、

それをお客様の口コミとして、Web等に掲載するといいでしょう。

 

 

また、購入直後は、お客様からの紹介を貰いやすくなるので、

紹介宣伝ツールを作っておくと便利です。

 

例えば、住宅メーカーでは、「これを引っ越しのお知らせに使ってください」と

会社の宣伝入りの葉書を渡している所もあります。

 

また、新規のお客様を紹介してくれたお客様には、

「〇〇をプレゼント」など何かしらの特典をつけるのもおすすめです。

 

■まとめ

以上今日は、「状況別!心理学を用いた営業テクニック21選」を紹介しました。

 

■初対面での印象アップ

(1)「身だしなみ・名刺の見せ方」を工夫して自分をより魅力的に見せよう!ハロー効果

(2)同世代のお客様とは、子供の頃に流行った話題で盛り上がれ! エピソード記憶

(3)一生懸命な姿は応援したくなる!? アンダードック効果

 

■お客様の購買意欲を刺激する商品説明の仕方

(4)お客様の悩みをピンポイントで質問するバーナム効果

(5)メリットとデメリットの両方を説明して、説得力アップ!両面提示

(6)お客様がイメージできる身近な数字を使うシャルパンティエ効果

(7)3つの選択肢の中から選んでもらうコントラスト効果

(8)「皆が持っている」と自分も買いたくなる!? 同調効果

(9)「残りわずか」と言われると欲しくなる!? 希少性の原理

 

■お客様の意思決定を促す方法

(10)お客様の悩みに寄り添う カタルシス効果

(11)お客様の周りで、商品を購入した人がいないかを質問する ピアプレッシャー

(12)お客様は、特別感に弱い!? ハード・トゥ・ゲット・テクニック

(13)交渉時に二択で迫る ダブルバインド

(14)小さい要求から徐々に要求のハードルを上げていく フット・イン・ザ・ドア・テクニック

(15)ハードルの高い要求をし、一度断られてから、本当に頼みたいことを伝える ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック

(16)「お客様の生の声」を届けて、クロージング前の不安を取り除く マッチングリスク意識

 

■ピンチをチャンスに変える起死回生の一手

(17)押してダメなら引いてみる ブーメラン効果

(18)断られた時こそ有効な間接アプローチ戦略

 

■お客様からの信頼を獲得し、紹介を貰う方法

(19)契約後は追加購入が起こりやすい!? テンション・リダクション

(20)お客様をいい意味で裏切る  エスカレーター効果

(21)購入直後は紹介が出やすくなる!? 認知的不協和

 

どれか1つでも実践していただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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