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皆さんは、部下に対して「目標」を引き出せていますか。
部下に対して、こんなお悩みはありませんか。
●部下が中々、目標を達成できない
●「何としても目標を達成させる!」という意気込みが感じられない
●目標を立てて終わりで、行動が伴わない
●目標に対して、どこか「やらされている感」がある
●目標を「ノルマ」といったネガティブなものとして捉えている
今日は、GROWモデルを活用した、部下への「目標設定」の仕方を紹介していきます。
GROWモデルとは、「質問」を通じて、部下の目標を引き出す手法です。
GROWモデルの流れは、下記の通りです。
【G】Goal:目標の明確化
【R】Reality:現状の把握
Resource:資源の把握
【O】Options:選択肢の検討
【W】Will:意思の確認
GROWモデルを活用すると、冒頭のお悩みを解決することができます。
では、GROWモデルの流れを順に見ていきましょう。
【G】Goal:目標の明確化
部下が、「具体的な目標」を立てれるよう支援するところから始まります。
目標を設定する上で、SMARTの法則というものがあります。
Specific:具体的、Measurable:測定可能、Achievable:達成可能、Realistic:現実的、Time-bound:時間が明確の5つの頭文字をとってSMARTの法則と言います。
下記5点に留意して目標を立てると、「行動レベルに落とし込んだ具体的な目標」を立てることができます。
【S】specific:具体的(やるべきことが明確)
【M】measurable:測定可能(数値で測れる)
【A】achievable:達成可能(達成の見込みがある)
【R】realistic:現実的(無理がない)
【T】time-bound:時間が明確(期限が明確)
例えば、「毎月5件の成約を獲得する!」といった目標を、部下が掲げたとします。
この目標は、SMARTの法則に基づいた具体的な目標でしょうか。
答えは、残念ながらNoです。
あなたが上司だったら、部下の目標に具体性を持たせるために、どんな質問を投げかけますか。
【A】5件の成約をとるために、1日何件のテレアポをしようと考えているの?
【B】何件面会をしたら、成約に結び付けられるかな?
この場合、【A】・【B】ともに、正解です。
上司であるあなたが、質問を投げかけることによって、
部下は「行動レベルに落とし込んだ具体的な目標」を立てられるようになります。
例えば、先ほどの例であれば、上司が質問を投げかけることによって、
「5件の成約をとるために、1日30件のテレアポと2件の面会をおこなう」など
具体的な目標に変えていくことができます。
ここでポイントになるのは2つです。
(1)上司が、一方的に目標を押し付けない
(2)質問を投げかけることによって、行動レベルに落とし込んだ具体的な目標を引き出す
部下自身で決めた目標の方が、主体的に取り組みます。
部下が「行動レベルに落とし込んだ具体的な目標」を立てれるよう、ぜひ質問を投げかけてあげてください。
【R】Reality:現状の把握
2段階目は、現状の把握をおこないます。
「立てた目標に対して、今どのくらいの位置にいるのか」を、質問を通じて部下に考えさせます。
例えば、こんな質問が有効です。
●現状でうまくいっていること・いないことは何?
●上手くいっている理由は何だろう?
●上手くいかない原因はなんだと思う?
●現状は、100点満点でどれくらい?
●目標を達成する上で、乗り越えなくてはいけない壁は何だろう?
ここでポイントになるのは、2つです。
(1)現状を詳しく、的確に把握する
(2)上手くいっていない原因を部下に考えさせる
質問を通じて、部下が現状を的確に把握できるようになる事が大切です。
Resource:資源の把握
現状の把握が終わったら、3段階目に「資源の把握」を行います。
ここでは、目標を達成するために「利用できる資源はないか」を、部下に考えさせます。
「資源の把握」で有効な質問は、下記の通りです。
【人】
●それが一番得意なのは誰?
●誰かの力を借りられないかな?
【モノ】
●システム化して、もっと効率アップを図れないかな?
●準備しておいた方がいいモノは何か?
【金】
●その件について、予算は確保されているの?
●来月、そこにいくらまで使えるの?
【情報】
●社内で上手くいった事例はないかな?
●そのデータはどこで手に入る?
【時間】
●それに時間を割くには、どうしたらいいと思う?
●君が一番集中できる時間帯っていつだろう?
【経験】
●過去に上手くいった経験は?
●壁にぶち当たった時にどんな風に乗り越えた?
ここでポイントになるのは、目標を達成する上で有効な資源は、一つでも多く使うということです。
「資源をどう活かすか」とい視点を持つと、目標に対して効率的にスピード感を持って、取り組めるようになります。
【O】Options:選択肢の検討
4段階目は、立てた目標に対して「他のやり方」はないかを考えます。
目標を達成するためには、「これまでのやり方」では、上手くいかない場合があります。
「プラスαの取り組み」や「新しい有効な方法」が無いかを、質問を通じて部下自身に考えさせます。
例えば、下記のような質問が有効です。
【未トライ】
●まだ試したことのないやり方は?
【他の選択肢】
●他のやり方を3つあげるとしたら?
【組み合わせ】
●AとBを組み合わせたらどうだろう?
【逆発想】
●逆の視点で考えたらどうなる?
【極論】
●「こんなのありえない」という斬新なやり方はある?
ここでポイントになるのは、2つです。
(1)部下が考えた取り組みに対して、批判や否定をしない
(2)部下から、沢山の選択肢を引き出す
ここでは、1段階目に立てた目標が、
「本当にそれでいいのか」、「他にベストな方法はないのか」を再検討する段階になります。
沢山の選択肢を出して、その中から1番有効なやり方を、部下自身で取捨選択できるよう支援していくことが大切です。
【W】Will:意思の確認
GROWモデルの最終段階は、「意思の確認」です。
ここでは、「いつまでに、何をやるのか」といった具体的な行動計画を、スケジュールに落とし込んでいきます。
部下が目標に対して、具体的な行動計画を立てているかどうかを、下記の質問を投げかけることで、把握する事ができます。
●目標に対して、どんな計画を立てているの?
●飛び込みの仕事が入った場合でも、計画通りに進められそう?
●途中で、計画通りにできているかどうかをチェックする機会は設けているの?
部下に計画を立てさせる上での、ポイントは3つあります。
(1)「いつまでに、何をやるか」を具体的にさせる
(2)飛び込みの仕事が入ったときの対処法を考えさせる
飛び込みの仕事が入って予定通りに出来なかった場合に、どこで穴埋めをするかをある程度事前に考えさせておくことが大切です。
(3)途中でチェックポイントを設ける
目標の達成度合いを定期的にチェックする機会を、設けさせることが大切です。
まとめ
以上、GROWモデルを活用した「目標設定の仕方」を紹介しました。
GROWモデルの流れを振り返ると、下記の通りです。
【G】Goal:目標の明確化
「行動レベルに落とし込んだ具体的な目標」を設定する。
【R】Reality:現状の把握
「立てた目標に対して、今どのくらいの位置にいるのか」を考える。
Resource:資源の把握
目標を達成するために「利用できる資源はないか」を考える。
【O】Options:選択肢の検討
立てた目標に対して、「他のやり方」や「プラスαの取り組み」がないかを考える。
【W】Will:意思の確認
「いつまでに、何をやるのか」といった具体的な行動計画を、スケジュールに落とし込む。
必ずしも、「GROWモデルをすべて順番通りに進めなくてはいけない」という訳ではありません。
GROWモデルのうち、「部下に足りていないと思われる部分」についてのみ、取りあげるようにしても構いません。
部下が目標を設定し、自発的に取り組むために、上司としてどんな投げかけができるのかという一つの参考にしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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