(本ページは、プロモーションが含まれています)
敬語を身に付ける一番の近道は、
「なぜそれが間違っているのか・正しいのか」を、理由を含めて理解することです。
今日のブログでは、新入社員が間違いやすい敬語を
理由を含めて、11個取り上げていきます。
新入社員の皆さんが、正しい敬語を身に付けて、
社会人としての輝かしい一歩を踏み出す一助になれば幸いです。
(1)✖了解しました → 〇承知いたしました or 畏まりました
上司からの指示命令に対して、「了解しました」と言うのはNGです。
『了解』とは、「上から相手を見て、許す」という意味があります。
つまり、上司が使う分には、問題はありませんが、
部下が使うと、上から目線の表現になってしまいます。
下記のような言い方をするようにしましょう。
■承知いたしました
(「上の者の考えを、下の者が受け止めます」という意味)
■畏まりました
(「目上の人の言葉を、謹んで承る」という意味)
【ポイント】
口頭で言う際には、
●はい、承知いたしました
●はい、畏まりました
と冒頭に同意の「はい」をつけると、ハキハキとした印象を相手に与えることができます。
※分かりました
「分かりました」は、親しい間柄の上司であれば、問題ありません。
但し、お客様や年配の上司に使うと、くだけた印象になるので注意が必要です。
(2)✖すみません → 〇申し訳ございません
「すみません」でも謝意は伝わりますが、くだけた言い方のため、
ビジネスでは適しません。
「申し訳ございません」と言うようにしましょう。
【ワンポイント情報】
TPOに合わせた「謝罪の使い分け」ができるようになりましょう。
すみません、ごめんなさい
<使う状況>
■友人や家族などの親しい間柄
■ 軽く肩が当たったときなど、些細なことを謝罪するとき
申し訳ありません、申し訳ございません
<使う状況>
■上司やお客様など、目上の人や初対面の相手
■遅刻やミスなど、相手に多大な迷惑をかけたとき
(3)✖なるほど → 〇おっしゃる通りです、私もそう思います
「なるほど」とは、相手の考えや意見に対して、
「“評価”を下した上で、同意する」という意味です。
そのため、目上の人に対して使うと、失礼にあたります。
■おっしゃる通りです
■私もそう思います
といった表現を使うようにしましょう。
【ワンポイント情報】
「なるほど」と「そうですね」をくっつけて
「なるほどですね」と相槌を打つのもNGです。
一見丁寧な印象を受けますが、
敬語でもない上に、文法的にも間違っているので、使わないようにしましょう。
(4)✖参考になりました → 〇勉強になりました
「参考になりました」とは、
「自分の考えを決めるときの足しになりました」という意味です。
上から目線の表現になるため、使わないようにしましょう。
この場合、
■勉強になりました
■さっそく役立てたいと思います
■お陰様で〇〇が解決できました
などの言い方をするようにしましょう。
(5)✖ご苦労様です → 〇お疲れ様です
「ご苦労様」とは、お殿様が家来を労う時に「ご苦労」と声を掛けたのが由来とされています。
よって、「ご苦労様」は、上の者が、下の者を労うときに使います。
上司や先輩を労うときには、「お疲れ様です」と声をかけるようにしましょう。
(6)✖大丈夫です → 〇問題ございません
「大丈夫です」とは、相手が確認を求めてきたことに対して、
相手を顧みずに自己判断をするといった意味合いがあります。
そのため、目上の者に使うと失礼にあたります。
「大丈夫です」の言い換えとして、
「問題ございません」を使うようにしましょう。
【「問題ございません」の一例】
上司:〇〇の件は、順調?
部下:はい、問題なく進んでおります。
取引先:納期を3日早めて貰いたいんだけど、お願いできる?
あなた:はい、問題ございません。
(7)✖お身体ご自愛ください → 〇ご自愛ください
「ご自愛ください」には、
「”自分の身体”を大切にしてください」という意味があります。
そのため、
「“お身体”ご自愛ください」と言うと、
「自分の身体を、自分の身体を大切にしてください」
といった重複表現になってしまいます。
「ご自愛ください」とシンプルに表現するようにしましょう。
【ワンポイント情報】
では、皆さんに質問です。
<クイズ①>
「ご自愛ください」は、体調を崩している人に対しても使うことができるでしょうか。
(「〇」か「×」でお答えください)
答えは、×です。
「ご自愛ください」は、体調を崩している人には使えません。
この場合には、「一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げております」などの表現が適切です。
<クイズ②>
「ご自愛ください」は、1年中使うことができるでしょうか。
(「〇」か「×」でお答えください)
答えは、〇です。
「ご自愛ください」は、1年中使うことができます。
下記のような言い回しのパターンを覚えておくといいでしょう。
■季節の変わり目ですが、くれぐれもご自愛ください。
■季節柄、ご自愛ください。
■暑い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。
■寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようご自愛ください。
etc…
(8)✖よろしかったでしょうか → 〇よろしいでしょうか
「ご注文は、以上でよろしかったでしょうか」
これは、間違った敬語表現です。
なぜなら、過去の事でもないのに、過去形で尋ねているからです。
正しくは、「ご注文は、以上でよろしいでしょうか」になります。
2つの表現の使い分けは、下記の通りです。
■よろしかったでしょうか :事前に聞いたことを確認するときに使う
■よろしいでしょうか :現在進行形の話をしているときに使う
では、皆さんに質問です。
次の内、敬語の表現として間違っているのはどれでしょう。
【A】先日ご注文いただいた商品は、こちらでよろしいでしょうか。
【B】課長、いまお時間よろしいでしょうか。
答えは、【A】です。
先日ご注文いただいた商品に対する確認なので、
「よろしかったでしょうか」と“過去形”を使うのが適切です。
このように「今の話」なのか「事前に聞いたことに対する確認」なのか
という視点で、2つの表現を使い分けるようにしましょう。
(9)「させていただく」の使い方
「させていただく」は、相手の許可をとって行動するときに使います。
例えば、次の表現のうち、誤っているのはどれでしょう。
【A】〇〇の件で、ご連絡させていただきました。
【B】(電話の相手に対して…)本日田中は、お休みをいただいております。
【C】出席させていただきます。
【D】僭越ながら、本日の司会を担当させていただきます。
答えは、【A】【B】が誤りです。
【A】は、メールを送る相手に許可を貰って連絡をしている訳ではないので、
「〇〇の件でご連絡いたしました」が正解になります。
【B】は、電話口の相手に、休みの許可をもらっている訳ではないので、
「本日田中は、休みをとっております」が正解になります。
【C】、【D】のように
●相手から、招待状で案内を貰った
●相手から、司会の仕事の依頼を受けた
などの場合は、「させていただく」といった表現で問題ありません。
(10)✖~になります → 〇~でございます
「こちらが資料になります」
これは、間違った敬語表現です。
「なります」とは、変化の生じる場合に使います。
資料が変化することはないので、
「こちらが資料でございます」が、正しい表現になります。
では、皆さんに質問です。
次の内、間違った敬語表現をしているのはどれでしょう。
【A】今年で勤続10年目になります。
【B】本日のみ、割引価格でございます。
【C】お釣りの300円になります。
間違った敬語は、【B】・【C】です。
【B】「本日のみ割引」ということは、
通常は割り引かない商品が、値引きになっているということです。
ここでは“変化”が生じているので、
「本日のみ割引価格になります」が正しい表現になります。
【C】お釣りの金額が変化することはないので、
「お釣りの300円でございます」が正しい表現になります。
このように「変化の有り・無し」で、表現を使い分けるようにしましょう。
(11)✖致します → 〇いたします
「致す」には、「届ける、至らせる、尽くす」といった意味があります。
補助動詞として使う場合には、「いたします」とひらがなで書くようにしましょう。
✖(誤り):ご確認のほどよろしくお願い致します。
〇(正解):ご確認のほどよろしくお願いいたします。
まとめ
以上今日は、「新入社員が間違いやすい敬語11選」を紹介しました。
敬語を身に付ければ、
●年代や立場の異なる様々な相手とコミュニケーションがとりやすくなります。
●周りの人から、信頼や好感を得られやすくなります。
ぜひ、正しい敬語を身に付けて、仕事を円滑に進めていっていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
■最近のよく読まれている記事はこちら
■研修に関するお問い合わせ
●先取り型研修事務所へのご質問・お問い合わせは、こちら
●研修サービス
①1.5時間からの「短時間集中」集合研修
②集合研修受け放題プラン
③研修テキストの作成
④研修体系の構築支援
に関する詳細は、こちら
●研修テーマに関しては、こちら
■Facebookはこちら
「いいね!」をクリックして、
『職場ですぐに実践できるビジネステクニック』の最新情報を手に入れよう☆
先取り型研修事務所のFacebookはこちら