到達目標
●「怒る=悪いこと」というこれまでの価値観を払拭する。●「怒る」「怒らない」の境界線を持てるようになる。
●怒りの感情を上手に伝えられるようになる。
研修の内容
怒りとは、自分の「こうあるべきだ」という期待や理想が裏切られたときに生まれる感情です。この講座では、怒りの感情と上手に向き合う為に、「①怒る・怒らないの境界線の持ち方」や、「②自分の当たり前に固執しない」「③自分の価値観や理想を日頃から周囲に伝える術」などを学んでいきます。また、社会人として節度ある言い方で、怒りの感情を表現できるよう、「①人格を否定しない / 相手のとった行動に着目する」「②理由を添える」「③言葉のキャッチボール」「④譲歩案を疑問形で伝える」といった〝怒りの伝え方”を習得します。
研修プログラム例
1.怒りの原因は何?怒りの感情の正体に迫る(1)期待や理想が裏切られたときに、怒りの感情は生まれる
(2)怒りは、二次感情である
(3)怒りの6つの性質
①怒りは、立場の弱い人に向けられる
②怒りは伝染しやすい
③怒りの感情は、身近な対象ほど強くなる
④ストレスや疲労が、怒りに影響する
⑤間接的に攻撃する怒りもある
⑥怒りの感情は、プラスの効果もある
(4)人はどんな時に怒るのか
①期待を裏切られたとき
②自信がないから、相手を攻撃する
③怒れば、なんとかなると考えている
(5)怒ることのメリット
①怒りは、頑張るエネルギーになる
②怒りの感情に隠れた「自分の本当の気持ち・欲求」に気づくことができる
③怒りの感情を長い間引きずらない
(6)怒ることのデメリット
①時間の浪費
②メンタル不調、体調不良を引き起こす
③冷静な判断ができなくなり、怒ったことを後で後悔してしまう
2.怒りの感情の上手な伝え方
(1)自分の怒りの感情との向き合い方を知る
タイプ1:怒りを「誰か」や「何か」のせいにする
タイプ2:「嫌われたらどうしよう」と心配しすぎる
タイプ3:八方美人(全ての人に好かれたい)
タイプ4:怒りを溜め込みすぎる
タイプ5:言いたいことを何でも言ってしまう攻撃型
タイプ6:感情的にならずに、相手のとった行動を指摘する
【ワーク】自己診断シート
(2)怒りの上手な伝え方
①相手の人格ではなく、とった行動に注目する
②理由を添える
③怒りは、言葉のキャッチボールで伝える
④譲歩案を疑問形で伝える
【ワーク】怒りの伝え方の練習
3.怒りの感情をコントロールするのが上手い人の特徴
(1)「怒る・怒らない」の境界線を持っている
【ワーク】怒る・怒らないの基準シート作り
(2)「自分の当たり前」に固執しない=許容範囲が広い
(3)自分がどのような価値観、「べき思考」を持っているかを周囲に伝えている
(4)相手に見返りを求めない
(5)ネガティブな感情も自分の一部と受け止める
(6)「変えられないもの」を受け入れる
(7)最高の結果を期待し、最悪に備える
(8)好き嫌いを減らす
4.あまり怒らない人がやっている7つの習慣
(1)趣味や、夢中になれることがある
(2)感情を吐き出す
(3)ポジティブな言葉でセルフ・コントロール
(4)自分というものを持っている
(5)一人で過ごす時間を大切にする
(6)今に感謝をする
(7)健康と身の回りの整理整頓
5.部下への怒りの感情をコントロールする方法
(1)相手を変えるのではなく、自分が変わる
(2)部下のタイプ別怒りの感情コントロール
事例1:言い訳が多い部下
事例2:何度言っても同じミスを繰り返す部下
事例3:「がんばります」と言いながら進歩がない部下
事例4:考え方・価値観の違う部下
【ワーク】怒りの伝え方練習
(3)職場での怒りの感情をコントロールする方法
①タイムアウト
②24時間アクトカーム
③10カウント
④深呼吸をする
⑤気持ちが落ち着く言葉を唱える
6.上司への怒りの感情をコントロールする方法
(1)物事を多角的に捉える
(2)聞き流す
(3)上司のタイプ別怒りの感情コントロール
事例1:自慢話ばかりをする上司
事例2:自分だけに厳しい上司
事例3:必要以上に自分と他人を比較する上司
事例4:根性論を言う上司
事例5:口うるさい上司
事例6:忙しいときに用事を頼む上司
【ワーク】怒りの伝え方練習
7.長年のしつこい怒りの感情を癒す方法
(1)怒りの感情を引きずってしまう理由
①気持ちをごまかす癖がある
②怒りの感情を思い出すたびにネガティブな妄想を膨らませてしまう
③怒りの感情をぶつけても、満足のいく答えが返ってこない
(2)過去の経験から、今の自分を変える
(3)怒りの感情をためずに、細目に吐き出す
8.まとめ / 質疑応答
ビジネスシーンで役立つポイント
集合時間ぎりぎりに現れたメンバーに対して、「なんで余裕を持って行動しないんだ」と憤りを感じた経験はありませんか。しかし、メンバーに対して「5分前集合を徹底してほしい」と予め伝えていたら、メンバーもそのように行動したことでしょう。このように自分が「こうあるべきだ」と感じている価値観や理想を、日頃から周囲に伝え理解してもらうことで、怒りの感情の発生を未然に防ぐことができます。
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